最近、キャンピングカーやDIYソーラーの世界でよく名前を聞く「Li Time(リタイム)」のバッテリー。
手頃な価格で高性能という評判ですが、同時にこんな疑問や不安を感じていませんか?
- そもそも「Li Time」って、どこの国のメーカーなんだろう?
- 海外の製品みたいだけど、品質は本当に大丈夫?
- 日本で買っても、もしもの時にちゃんとサポートしてもらえるのかな?
「安かろう悪かろう」では困るし、かといって有名ブランド品は高すぎる…。
そこで今回は、Li Timeについてとことん調査した結果を、分かりやすくお伝えします。
先に結論からお伝えします。
Li Timeは、香港に拠点を置くリン酸鉄リチウムイオン(LiFePO4)バッテリーのメーカーです。
以前は「Ampere Time」という社名で、その高いコストパフォーマンスを武器に、世界中のDIYユーザーから支持を集めています。
調べた方法(この記事の信頼性について)
この記事では、以下の複数の情報源をもとに、偏りのない客観的な視点でまとめています。
- Li Timeの公式サイト
- 海外の技術系フォーラム
- 専門メディアのレビュー
- ユーザーの口コミ
この記事でわかること
この記事を最後まで読むことで、次のようなことがわかります。
- Li Timeがどこの国の企業で、どんな背景を持っているのか
- 日本でのサポートや保証がどうなっているか
- ユーザーからの正直な評判(良い点・気になる点)
- Li Timeバッテリーがどんな人におすすめで、どんな人には向いていないか

Li Timeはどこの国?答えは香港発のグローバル企業
「中国のメーカー?」と思うかもしれません。
その答えは、半分は合っていて、半分は少し違います。詳しく見ていきましょう。
本拠地は香港、製造の拠点は中国本土
調べてみると、Li Timeは香港に拠点を置く企業だと分かりました。
ただ、事業の主な基盤は中国本土にあるようです。
つまり、世界的な電子部品の生産拠点である中国の技術力を活かして、世界に製品を届けている企業、と考えると分かりやすいでしょう。
アメリカやドイツ、イギリス、そして日本など、世界各国に販売の拠点を持ち、それぞれの国に合わせた公式サイトを運営しています。
名前の変更:「Ampere Time」から「Li Time」へ
Li Timeは、以前は「Ampere Time(アンペアタイム)」という名前で知られていました。
このブランド名の変更には、はっきりとした狙いがあります。
- Ampere Time:少し専門的で、部品メーカーのような印象
- Li Time:「Li(リチウム)」と「Time(長寿命)」を組み合わせた、一般の消費者にも分かりやすく、親しみやすい名前
この変更からは、品質とブランドイメージで選ばれるグローバル企業へと成長したい、という強い意志が感じられます。
日本にも拠点あり!「Starrysea Japan株式会社」がサポート窓口
「海外のメーカーだと、買った後のサポートが心配…」と感じる方は多いですよね。
その点、Li Timeは日本市場にも力を入れています。
埼玉県に「Starrysea Japan株式会社」という日本法人を置いており、ここが日本のユーザーにとっての正式なサポート・返品窓口の役割を担っています。
万が一のトラブルの際に、日本語で対応してくれる国内の拠点があるのは、とても大きな安心材料です。
Li Timeバッテリーの良いところは?圧倒的なコスパと性能
Li Timeが世界中のユーザーから支持される一番の理由は、その驚くほどのコストパフォーマンスです。
多くのユーザーレビューから、具体的なメリットが見えてきました。
メリット①:鉛バッテリーとは比べものにならない高性能・長寿命
これまでキャンピングカーなどで使われてきた鉛バッテリーと比べて、Li Timeが採用するリン酸鉄リチウムイオン(LiFePO4)バッテリーには、たくさんの良い点があります。
- 驚くほど軽い:同じ容量の鉛バッテリーと比べて、重さは約3分の1。持ち運びや設置がとても楽になります。
- パワフルで大容量:バッテリーが減ってきてもパワーが落ちにくく、安定した電気を供給し続けます。スペック通りの容量か、それ以上の性能だったという報告も多いです。
- 圧倒的に長持ち:鉛バッテリーの寿命が200〜500回の充放電なのに対し、Li Timeは4000回以上の充放電が可能です。単純計算で10年以上も使えることになり、長い目で見ればとても経済的です。
実際に、「もっと早く買えばよかった」「もう鉛バッテリーには戻れない」といった声がたくさん見られました。
メリット②:とにかく価格が安い!有名ブランドの半額以下も
LiFePO4バッテリーは高性能ですが、これまでは値段が高いのが弱点でした。しかし、Li Timeはこの常識を打ち破ります。
Battle BornやRENOGYといった有名なブランドの同じようなスペックの製品と比べて、半額以下の価格で売られていることも珍しくありません。
このおかげで、「リチウムイオンバッテリーは高い」と諦めていた多くの人が、手軽に高性能なバッテリーを使えるようになりました。
メリット③:豊富な品ぞろえと丁寧な梱包
Li Timeは、ユーザーの様々な使い方に合わせた製品をそろえています。
- Smartシリーズ:Bluetoothでスマホとつなぎ、バッテリー残量などをいつでも確認できます。
- 自己発熱機能付きモデル:気温が氷点下になると自動でバッテリーを温め、寒い地域でも安全に充電できます。冬の車中泊などの強い味方です。
- 特定サイズモデル:これまで使っていた鉛バッテリーと全く同じサイズで作られており、特別な加工なしでそのまま交換できます。
また、「梱包がとても丁寧で、製品を大切にしているのが伝わってくる」という意見も多く、ユーザーの手元に届くまでの品質管理にも気を配っていることが分かります。
【注意点】Li Timeバッテリーの気になる点とリスク
たくさんのメリットがある一方で、Li Timeのバッテリーには価格が安いからこそのリスクや注意点もあります。
買ってから後悔しないために、デメリットもしっかり知っておきましょう。
デメリット①:品質にばらつきがある?BMSの不具合報告も
一番注意したいのが、製品の品質にばらつきがあるかもしれないという点です。
多くのユーザーが絶賛する一方で、少数ですが深刻な不具合の報告もあります。
特に指摘が多いのが、バッテリーの頭脳である「BMS(バッテリー・マネジメント・システム)」の不具合です。
BMSはバッテリーを過充電などから守る大切な部品ですが、これが故障して「電圧は正常なのに電気が使えない」「バッテリー残量表示が全くあてにならない」といったトラブルが報告されています。
また、「届いたときから製品がへこんでいた」という報告もあり、作る過程や運ぶ途中での品質管理が一定ではない可能性も考えられます。
デメリット②:サポートの評価が分かれている
日本に拠点があるとはいえ、サポートの質についての評価は、良いものと悪いものにはっきり分かれています。
- 「壊れた充電器について連絡したら、2日後に新品を送ってくれた」など、素早く素晴らしい対応だったという声があります。
- 「何度も同じ説明をさせられた」
- 「故障の原因をこちらのせいにされた」
- 「最終的に連絡が取れなくなった」など、非常にストレスを感じる対応だったという報告も複数見られます。
このことから、Li Timeのサポートは、担当者によって対応の質が変わる可能性があると考えられます。
デメリット③:保証を使うには、知識と根気が必要な場合も
Li Timeは5年間の長期保証をうたっていますが、この保証を実際に受けるには、使う側にもある程度の知識と根気が必要になるかもしれません。
もし不具合が起きた場合、サポート担当者に状況を正確に伝えるために、
- テスターで電圧などを測り、データとして見せる
- 症状を動画で撮影して送る
- あきらめずに、筋道を立てて交渉する
といった対応が必要になる可能性があります。
電気の知識にあまり自信がない方にとっては、このやりとりが大きな負担になるかもしれません。
Li Timeはどんな人におすすめ?
ここまでのメリットとデメリットを考えると、Li Timeのバッテリーはすべての人におすすめできるわけではなさそうです。
どんな人に向いているのかをまとめました。
おすすめな人:安さを一番に考え、ある程度は自分で対処できる人
- 最初の費用をできるだけ安くすませたい方
- テスターなどを使って、簡単な電気トラブルの原因を調べられる方
- 万が一の不具合のとき、メーカーと根気強く交渉する手間を惜しまない方
- 「安さ」という大きなメリットのためなら、多少のリスクは受け入れられる方
このように、ある程度自分で調べて解決できる方にとって、Li Timeは最高の選択肢になる可能性があります。
おすすめしない人:絶対の安心感や手厚いサポートを求める人
- 電気の知識に全く自信がない方
- バッテリーが止まると命や安全に関わるような、とても重要なことに使う方
- トラブルの原因究明や交渉に時間をかけたくない方
- 値段が高くても、安心と信頼、手厚いサポートを一番に考えたい方
このような方は、価格は高くなりますが、日本でのサポートがよりしっかりしている有名ブランド(RENOGYなど)や、さらに信頼性の高いブランドの製品を考えた方が良いでしょう。
ライバル製品との比較(Renogy, Eco-Worthy)
Li Timeと同じような価格帯の市場には、他にも有力な選択肢があります。
代表的な2つのブランドと比べてみましょう。
Li Time vs. Renogy:ブランド力か、コスパか
Renogyは、ソーラーパネルなども含めて幅広く製品を扱っている、より有名なブランドです。
項目 | Li Time | Renogy |
---|---|---|
価格 | 一般的に安いことが多い | 比較的高め |
信頼性・サポート | 特別強い印象はない | ブランド歴が長く、サポート体制もしっかり |
選ぶポイント | コスパ重視でバッテリー単体を選ぶ人向け | システムを統一したい、ブランドの安心感を求める人向け |
Li Time vs. Eco-Worthy:低価格帯での品質とサービスの比較
Eco-Worthyも、Li Timeと直接競合する、価格の安い有力ブランドです。
項目 | Li Time | Eco-Worthy |
---|---|---|
価格 | 一般的に安い | モデルによってはさらに安い |
内部の作り | 分解レビューで「しっかりしている」と評価されることが多い(モデル差あり) | モデルによって作りに差がある |
サポート | 特に大きな特徴なし(標準的) | 配送破損の交換対応は早いが、技術サポートは弱いとの声 |
選ぶポイント | BMSや内部作りの安心感を重視する人向け | とにかく初期コストを下げたい人向け |
あなたの使い方に最適なLi Timeバッテリーは?
この記事を読んで、Li Timeバッテリーが自分に合っていると感じた方もいるのではないでしょうか。
Li Timeの魅力は、なんといってもその豊富な品ぞろえです。
ぜひ、あなたの使い方にぴったりの一台を見つけてみてください。
下の公式サイトから、すべてのモデルの性能を比べることができます。

まとめ
最後に、この記事のポイントをQ&A形式で振り返ります。
- Li Timeはどこの国のメーカー?
-
香港に拠点を置くメーカーです。
製造は中国本土で行い、日本を含む世界各国でビジネスを展開しています。 - 安いけど、品質は大丈夫?
-
価格を考えればとても高性能ですが、品質にばらつきがあるリスクも覚悟しましょう。
多くのユーザーは満足していますが、BMSの不具合といった大きな故障の報告も少数ですがあります。
購入後はすぐに動作確認をすることをおすすめします。 - 日本で買ってもサポートは受けられる?
-
はい、受けられます。
埼玉県に「Starrysea Japan株式会社」という日本法人があり、日本語での問い合わせや保証対応をしています。
ただし、サポートの質には良い評価と悪い評価がある点には注意が必要です。
Li Timeは、良い点と気になる点がとてもはっきりしたブランドです。
その特徴をきちんと理解し、ご自身の知識やどこまでリスクを受け入れられるかを考えることで、きっと満足のいくバッテリー選びができるはずです。
この記事が、あなたの快適な電源システム作りの助けになれば嬉しいです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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