Apex Pro TKLを今から新品で買うなら、私ならGen 3を選びます。
2023年モデルにもRapid TriggerやRapid Tapがあり、アップデートによってProtection ModeやGG QuickSetも使えるようになりました。ゲーム向けの主要機能だけを見ると、2023年モデルは今でも大きく見劣りしません。
それでもGen 3には、OmniPoint 3.0、改良されたスタビライザー、3層の吸音フォーム、キーごとの潤滑など、本体側の変更があります。価格だけなら2023年モデルに引かれますが、これから長く使うキーボードとして買うなら、私は最新モデルを選びたいです。
比較するのは、日本語配列・有線・テンキーレスのApex Pro TKL 2023とGen 3です。両方とも未使用なので、打鍵感や静音性を評価する実機レビューではありません。SteelSeriesの公式情報から、現在の機能差と選び方をまとめました。
Apex Pro TKL 2023とGen 3の主な違い
先に違いをまとめると、次のとおりです。
| 比較項目 | Apex Pro TKL 2023 | Apex Pro TKL Gen 3 |
|---|---|---|
| スイッチ | OmniPoint 2.0 | OmniPoint 3.0 |
| 作動点の調整範囲 | 0.1~4.0mm | 0.1~4.0mm |
| Rapid Trigger | 対応 | 対応 |
| Rapid Tap | 対応 | 対応 |
| Protection Mode | アップデート後は対応 | 対応 |
| GG QuickSet | アップデート後は対応 | 対応 |
| 打鍵まわりの構造 | ダブルショットPBTキーキャップ、アルミニウム製トッププレート | 改良スタビライザー、3層の吸音フォーム、キーごとの潤滑、改良PBTキーキャップ |
| OLEDディスプレイ | 搭載 | 表示・操作内容を更新したOLEDを搭載 |
| 選ぶ条件 | 大幅に安く、価格を優先したい | 今から新品で買う、最新の本体構造を選びたい |
※2026年9月3日にSteelSeries公式情報を確認。ソフトウェア機能はSteelSeries GGや本体ファームウェアの更新状況によって変わる可能性があります。
発売時はGen 3の新機能として紹介されたものでも、その後のアップデートで旧モデルへ追加された機能があります。古い比較記事や発売当時の商品説明だけを見ると、現在の違いを誤解しやすい点には注意してください。
「旧型」「2023」「Gen 3」の呼び方を整理
Apex Pro TKLは、呼び方が少し分かりにくい製品です。
- 旧型・Legacy:2023年モデルより前のApex Pro TKL
- 2023年モデル:Apex Pro TKL(2023)
- 最新世代:Apex Pro TKL Gen 3
検索では2023年モデルを「Gen 2」と呼ぶ例もありますが、SteelSeriesの製品名は「Apex Pro TKL(2023)」です。この記事でも、初代以前のモデルと混同しないように「2023年モデル」と表記します。
さらにややこしいのが、古いApex Proもアップデートされていることです。SteelSeriesはLegacy Apex Pro TKLの公式サポートで、SteelSeries GG 27.0以降への更新により、OmniPoint 2.0相当の作動点調整とDual Actuationへ対応したと案内しています。
古い機種にも新しい機能が追加されるのは、すでに持っている人にとっては良い対応です。「新機能を使うためだけに、すぐ買い替えなければならない」という状況ではありません。
2023年モデルでも主要なゲーム機能は使える
Rapid Triggerは、キーを離す動きに合わせて入力をリセットする機能です。固定されたリセット位置までキーを戻す必要がなく、FPSで左右移動を細かく切り替えたいときに使われます。
Rapid Tapは、左右移動など二つのキーが同時に押されたとき、後から押したキーを優先する機能です。SteelSeriesのRapid Tap公式サポートでは、Apex Proシリーズで利用できる機能として案内されています。
また、2024年11月公開のSteelSeries GG 75.0.0更新履歴では、GG QuickSetとProtection ModeがすべてのApex Proユーザーへ提供されました。
- GG QuickSet:ゲームごとの設定プリセットを適用する機能
- Protection Mode:選んだキーの周辺にあるキーの感度を下げ、隣のキーを誤って押すのを抑える機能
つまり、Rapid Tap、GG QuickSet、Protection Modeが使いたいという理由だけで、Gen 3を選ぶ必要はありません。
旧モデルでこれらの機能を使うなら、SteelSeries GGと本体ファームウェアを更新しておきます。中古や旧在庫を購入した場合も、接続後に更新状況を確認してください。
ラピッドトリガーは便利ですが、搭載されていれば誰でも急にゲームがうまくなる機能ではありません。私はLogicool G PRO X TKL RAPIDで約5か月使った経験を、ラピッドトリガーは必要か|5ヶ月使った感想でまとめています。

Gen 3の違いはスイッチ世代と本体構造
ソフトウェア機能が旧モデルへ追加されたあとも、Gen 3にはハードウェア上の違いが残っています。
Gen 3はOmniPoint 3.0を搭載しています。作動点の調整範囲は、現在の公式製品ページでは2023年モデルとGen 3のどちらも0.1~4.0mmです。数値上の調整範囲だけなら、大きな差はありません。
SteelSeriesはGen 3の公式製品ページと変更点の公式サポートで、次の変更を案内しています。
- 改良されたスタビライザー
- 3層の吸音フォーム
- キーごとの潤滑
- 改良されたダブルショットPBTキーキャップ
- Rapid TriggerやProtection Modeの状態も確認できるOLED表示
これらは、打鍵音やキーのぐらつき、押したときの滑らかさを意識した改良です。Gen 3はソフトウェア機能を増やしただけでなく、打鍵まわりの構造にも手を入れています。
この構造変更で実際にどれほど静かになったのか、打鍵感がどの程度変わったのかは確認できていません。公式情報から分かるのは、SteelSeriesが音と打ち心地を改善する目的で本体構造を変更したことまでです。
「勝手に動く」とProtection Modeは別の問題
SteelSeries公式サポートでは、ゴースト入力が起きた場合のキャリブレーション手順を公開しています。
SteelSeries GGを最新にし、磁気式リストレストを離したうえで、SteelSeriesキー+I+Oを押しながら接続し、OmniPointキーを最後まで押して基準位置を調整する方法です。
ここで注意したいのは、キャリブレーションとProtection Modeは目的が違うことです。
- キャリブレーション:磁気センサーの基準位置を調整する
- Protection Mode:意図したキーの周辺感度を下げ、隣接キーの押し間違いを抑える
Protection Modeがあるから、ゴースト入力そのものが起きなくなるわけではありません。Gen 3の方が故障やゴースト入力が少ないと判断できる公式な比較データも確認できませんでした。
「不具合が心配ならGen 3の方が安全」とは言い切れません。公式に確認できたのは症状が出た場合の調整手順までで、モデルごとの故障率は分かりませんでした。
今から買うならGen 3を選びたい
2023年モデルは、Rapid Trigger、Rapid Tap、Protection Mode、GG QuickSetに対応しており、主要なゲーム機能は足りています。
古い機種にもアップデートが続いているのは好印象ですが、これから数万円を出して長く使うなら、OmniPoint 3.0や本体構造の改良まで含まれた最新モデルを選びたいからです。
どちらを買うかは、次の条件を参考にしてください。
Apex Pro TKL Gen 3が向く人
- 今から新品で購入する
- ゲームだけでなく文章入力にも使う
- 打鍵音やキーの安定性を意識した本体構造を重視する
- 多少高くても最新モデルを長く使いたい
Apex Pro TKL 2023を選んでもよい人
- Gen 3より大幅に安く購入できる
- 本体構造の改良より価格を優先する
- SteelSeries GGやファームウェアを自分で更新できる
- 中古の場合は保証や本体状態を確認できる
値段がそれほど変わらないならGen 3、大幅に安ければ2023年モデルもありです。
Apex Pro Gen 3だけでなく、Logicoolの磁気式キーボードも候補なら、PRO X TKL RAPIDとApex Pro Gen 3の違いで選び方を比較しています。

Apex Pro TKL 2023とGen 3の違いまとめ
Gen 3との現在の違いは、OmniPointの世代と、スタビライザー、吸音フォーム、潤滑、OLED表示などの本体側にあります。
すでに2023年モデルやさらに古いApex Proを持っているなら、まずSteelSeries GGとファームウェアを更新し、使いたい機能へ対応しているか確認する価値があります。
今から新品で買うなら、私はGen 3を選びます。2023年モデルを選ぶのは、大幅に安く買えるときです。値段がそれほど変わらないなら、最新モデルの方が納得できます。
