XENOVA「液晶ソリッド」PCケースの正体は? JONSBO D31の仕様と注意点まとめ

当ページのリンクには広告が含まれています。
  • 「XENOVAのPCケースで、液晶付きのカッコいいのがあるらしいけど、あれって何?」
  • 「『液晶ソリッド』って名前で検索しても、よく分からない…」
  • 「自作PCで使いたいけど、何か注意点はある?」

最近、デザイン性の高いBTO(受注生産)PCで注目を集めるXENOVA。
その中でも「液晶ソリッド」と呼ばれるPCケースについて、このような疑問を持つ方が増えているようです。

この記事では、そんな「xenova pcケース 液晶ソリッド」に関する疑問を解消するため、その正体と、自作PCに使う場合の重要な注意点を分かりやすくまとめました。

この記事の要点

  • 「液晶ソリッド」は通称で、正体はJONSBO(ジョンスボ)製「D31 MESH SCREEN」
  • 最大の特徴は、OSからセカンドディスプレイとして認識される8インチ液晶
  • 自作(DIY)ユーザーからは「トップパネルの排熱(熱を逃がす力)がかなり悪い」という報告が多数
  • XENOVAは製造元ではなく、このケースを採用したBTO PCの販売元

この記事の信頼性について

この記事では、特定の意見に偏ることなく、読者に正確な情報を提供することを最優先としています。
そのために、以下を含む複数の一次情報源や信頼性の高い情報を調査・分析した上で、客観的な視点でまとめています。

  • JONSBO D31 MESH SCREEN (公式仕様)
  • Reddit (JONSBO D31のDIYユーザーによるレビュー)
  • XENOVA GAMING PLUS PRO レビュー (IGN Japan)
  • メーカー(XENOVA)公式サイト

この記事でわかること

  • 「xenova pcケース 液晶ソリッド」の正確な製品名と仕様
  • JONSBO D31が持つ「8インチ液晶」の機能詳細
  • DIY(自作)コミュニティで報告されている具体的な注意点(排熱問題)
  • XENOVAのBTO PCで購入する場合と、ケース単体で自作する場合の違い
目次

「xenova pcケース 液晶ソリッド」の正体はJONSBO D31

まず結論から言うと、「xenova pcケース 液晶ソリッド」という名前は、XENOVAや特定のPCケースメーカーが付けた公式の製品名ではありません

これは、XENOVAが販売するBTO PCに採用されているケースの特徴(液晶付き)を見て、ユーザーや一部の販売店が付けた通称(ニックネーム)のようなものです。

特徴XENOVA 液晶ソリッド JONSBO D31 MESH SCREEN
ケース寸法205×347.5×440mm205×347.5×440mm
マザーボードITX / DTX / M-ATXITX / DTX / M-ATX
CPUクーラー高168mm168mm
液晶接続HDMIポート ×1, USBポート ×1MINI-HDMI ×1, TYPE-C ×1

このように、仕様がすべて一致することから、「液晶ソリッド」の正体はJONSBO D31 MESH SCREENであると結論付けられます。

「液晶ソリッド」の正体はJONSBO D31 MESH SCREEN

XENOVAは製造者ではなく「選定者」

この事実は、XENOVAの公式サイト情報によっても裏付けられています。

XENOVAは、「部屋の空間を壊さず引き立てる」というコンセプトを掲げており、自社でPCケースを製造しているメーカーではありません。
デザイン性の高いパーツを世界中から選び抜き、それらを組み上げて一つのBTO PCとして販売する「システムインテグレーター(選定者)」です(出典:e-elements.jp)。

JONSBO D31の採用は、「インテリアとしても映えるPC」というXENOVAの戦略に、このケースの8インチ液晶が完璧にマッチした結果と言えます。

JONSBO D31 MESH SCREENの機能

では、JONSBO D31 MESH SCREENはどのようなPCケースなのでしょうか。

OSから認識される8インチ液晶

このケース最大の売りは、フロントパネル上部に搭載された8インチの液晶ディスプレイです(出典:JONSBO)。

これは、ただCPU温度などを表示するだけの小さなパネルではありません。
WindowsやmacOSから「2台目のモニター(セカンダリディスプレイ)」として認識されます。

項目内容
パネルタイプ8インチ カラー TFT-LCD
解像度1280 × 800
接続端子MINI-HDMI(映像用)、TYPE-C(給電用 など)

これにより、PCの監視ツール(AIDA64など)のダッシュボードを常時表示させたり、Discordのチャット画面を開いておいたり、好きな壁紙や動画を流したりと、多彩な使い方が可能です。

この「セカンドスクリーン」がケースに一体化している点が、他のPCケースにはない大きな魅力です。

JONSBO D31 MESH SCREENは液晶が特徴

ケースの基本仕様とビルドの広さ

JONSBO D31は、M-ATX(エムエーティーエックス)という、コンパクトなPC規格(フォームファクタ)に対応したケースです。

項目内容
対応マザーボードITX / DTX / M-ATX
CPUクーラーの高さ最大 168mmまで
グラフィックボードの長さ最大 330mm ~ 400mm
電源ユニットATX規格対応

コンパクトでありながら、大型のグラフィックボードや一般的な電源も搭載できる、拡張性の高い設計になっています。

コンパクトなのに拡張性が高い

JONSBO D31と主要な競合ケース

JONSBO D31は、そのユニークな液晶機能で注目されていますが、同じM-ATXカテゴリには、冷却性能で絶大な評価を得ている強力なライバルもいます。

JONSBO D31 MESH SCREEN (本記事のケース)

項目内容
製品名JONSBO D31 MESH SCREEN
特徴8インチ液晶をフロントに搭載し、システム情報や映像表示など、見た目のインパクトと実用性を両立。
注意点エアフロー(排熱)設計にはやや課題があり、パーツ構成や冷却ファン配置に工夫が必要。

ASUS AP201 (冷却性能の定番)

項目内容
製品名ASUS AP201
特徴ケース全体が高通気メッシュ構造で、冷却性能が非常に高い。自作PCユーザーの間で「エアフローの優等生」として定評あり。
注意点液晶ディスプレイなどの装飾要素はなく、デザインはシンプル。JONSBO D31のような視覚的インパクトは弱い。

自作(DIY)時の重大な注意点:排熱問題

JONSBO D31は非常に魅力的なケースですが、もしケース単体で購入して自分でPCを組もう(DIY)と考えている場合、知っておくべき重大な注意点があります。

それは「排熱(エアフロー)」の問題です。

DIYコミュニティからの報告

Redditの海外のPC自作コミュニティでは、JONSBO D31を実際に組んだユーザーから、熱に関する厳しい意見が複数報告されています。

「トップパネル(天面)からのエアフローが恐ろしく悪い (horrible airflow)」

あるユーザーは、ゲーム中にCPUとGPUの温度が80℃を超えるのを防ぐため、最終的にトップパネルを物理的に取り外した状態で運用するしかなくなった、と報告しています。(出典:Reddit r/mffpc – Jonsbo D31 Thermals)

これは一部の意見ではなく、他のユーザーからも「唯一の欠点は、トップパネルが空気の流れを少し妨げることだ」(出典:Reddit r/mffpc – Jonsbo D31 owners)といった声が上がっています。

ケース上部はメッシュ(網目)構造になっているにもかかわらず、その設計が空気の流れを強く妨げてしまい、ケース内部の熱い空気が外に排出されにくいようです。

JONSBO D31は排熱に問題があるといった声が多数

なぜXENOVAのBTO PCは「エアフローも良好」と評されるのか?

ここで一つの疑問が生まれます。

DIYユーザーからは排熱について厳しい評価がある一方で、XENOVAがこのJONSBO D31ケースを使って組んだBTO PC「XENOVA GAMING PLUS PRO」のレビューでは、「エアフローもしっかりしているため、使用中に熱がこもる心配がない」と肯定的に評価されています(出典:IGN Japan)。

この評価の矛盾はなぜ起こるのでしょうか?

これは推測になりますが、XENOVAのようなBTOのプロは、このケースの「トップパネルの排熱が弱い」という特性を当然知った上で、その弱点を補うための対策をしていると考えられます。

  • 抵抗(空気の通りにくさ)に負けずに風を押し出せる「高静圧ファン」を標準採用している
  • 簡易水冷クーラーのラジエーター(放熱板)を、熱がこもらない最適な位置に配置・設定している

つまり、XENOVAのPCは、ケースの弱点をプロの技術と部品選定でカバーしている可能性が高いのです。

逆に言えば、知識のないままケースの見た目だけでJONSBO D31を選んでしまうと、Redditユーザーが報告したような深刻な熱問題に行き当たるリスクが非常に高いと言えます。

組み方によっては排熱もマシになる

XENOVAの評判やBTO PCのより詳しい情報については、こちらの記事も参考にしてみてください。

JONSBO D31のポジションとライバル

JONSBO D31は、「スクリーン付きケース」という新しい市場のトレンドの中にいます。

「スクリーンケース」という新しい流れ

これまでのPCケースは「中が見える強化ガラス」や「よく冷えるメッシュ」が主流でしたが、最近はJONSBO D31のように、何かしらの「スクリーン」を搭載するモデルが増えています。

  • Hyte Y70 Touch: 14.1インチの大型「タッチスクリーン」を搭載した高級モデル。(出典:Hyte)
  • Lian Li Lancool 216 Digital: 温度などを表示する小型デジタルパネルを搭載。(出典:Lian Li)

JONSBO D31は、簡易的なパネル(Lian Li)と、高価なタッチスクリーン(Hyte)の、ちょうど中間。
「OSから認識される8インチディスプレイ」という、機能と価格のバランスが取れた独自のポジションにいます。

見た目の「D31」 vs 冷却の「ASUS AP201」

しかし、DIYコミュニティにおいて、JONSBO D31の本当のライバルとなっているのは、同じM-ATXケースの「ASUS AP201」のようです。

D31のレビューでは、「AP201の方が構造が良い」「(AP201はD31より)明らかに空気の流れが良い」といった比較が頻繁に登場します(出典:Reddit)。

M-ATXで自作PCを組む人にとって、選択は以下のトレードオフになります。

  • JONSBO D31: 排熱のリスクはあるが、8インチ液晶という圧倒的な「見た目の魅力」がある。
  • ASUS AP201: 液晶はないが、実証済みの「優れた冷却性能」と「ビルドのしやすさ」がある。

見た目はJONSBO D31、機能性はASUS AP201

あなたにおすすめの選択肢

「xenova pcケース 液晶ソリッド」ことJONSBO D31について解説してきました。
あなたの目的に合わせて、2つの選択肢があります。

安全性とデザイン性を両立したい方

「排熱問題とか、パーツ選びとか難しそう…でも、あの液晶デザインは捨てがたい!」

という方には、XENOVAがプロの技術で組み上げた完成品(BTO)PCが最も安全で合理的な選択です。
ケースの弱点を対策済みで、デザインの良さも手に入ります。

XENOVAのスタイリッシュゲーミングPC【XENOVA】公式サイトでラインナップを見る

リスクを理解して自作(DIY)に挑戦したい方

「排熱問題は、高性能なファンを選んだりして自分で解決できる!」

という上級者の方には、ケース単体での購入も選択肢になります。
その際は、冷却性能で定番の競合ケース「ASUS AP201」とも比較検討することをおすすめします。

まとめ

最後に、この記事の導入で挙げた3つの疑問に、Q&A形式でお答えします。

    「XENOVAのPCケースで、液晶付きのカッコいいのがあるらしいけど、あれって何?」

    それは、XENOVAが自社製品として製造したものではなく、中国のPCパーツメーカー「JONSBO(ジョンスボ)」が製造している「D31 MESH SCREEN」というモデルです。
    XENOVAがこのデザイン性の高いケースをBTO PCに採用したことで注目されました。

    「液晶ソリッド」って名前で検索しても、よく分からない…

    「液晶ソリッド」は公式の製品名ではなく、XENOVAが採用したPCケースの特徴(液晶付き)などから生まれた通称(ニックネーム)だと考えられます。
    そのため、正式な製品名である「JONSBO D31 MESH SCREEN」で検索しないと、詳しい情報が見つかりにくくなっています。

    自作PCで使いたいけど、何か注意点はある?

    はい、DIY(自作)ユーザーからは「トップパネル(天面)の排熱(エアフロー)が非常に悪い」という重大な注意点が多数報告されています。
    見た目は魅力的ですが、熱がこもりやすい構造のため、高性能なファンを選ぶなどの冷却対策をしっかり行う必要がある、上級者向けのケースと言えます。

    どすこい幕府

    最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

    主な参考文献

    出典URL主な内容・ポイント
    XENOVA JONSBO製PCケースを採用したゲーミングPCラインアップがリニューアルhttps://e-elements.jp/portal/news/25687/XENOVAが「部屋の空間を壊さず引き立てる」をコンセプトに、JONSBO製PCケースを採用した新モデルを発表したことが記載されている。
    XENOVA PCケース 液晶ソリッド ホワイト – PayPayフリマhttps://paypayfleamarket.yahoo.co.jp/item/z242483548「液晶ソリッド」として出品されたケースの仕様(寸法、材質、対応マザーボード、液晶接続方法)が記載され、JONSBO D31の仕様と一致する。
    D31 MESH SCREEN White – JONSBO(公式)https://www.jonsbo.com/en/products/D31.html公式仕様ページ。8インチ 1280×800 TFT-LCD(60Hz)の液晶パネル仕様と、ケース寸法(205×347.5×440mm)が明記されている。
    Jonsbo D31 Thermals : r/mffpc(Reddit)https://www.reddit.com/r/mffpc/comments/115pww6/jonsbo_d31_thermals/トップパネルの「恐ろしく悪い (horrible)」エアフローにより温度が80℃に達するなど、深刻な熱的欠陥が報告されているDIYレビュー。
    Jonsbo D31 owners: What are your opinions on the case? : r/mffpc(Reddit)https://www.reddit.com/r/mffpc/comments/12k3qgl/jonsbo_d31_owners_what_are_your_opinions_on_the/D31のオーナーレビュー。ケーブルマネジメントの狭さや、ASUS AP201の方が構造的に優れているという比較意見を紹介。
    XENOVA GAMING PLUS PRO レビュー – IGN Japanhttps://jp.ign.com/gaming-pc/67212/preview/xenova-gaming-plus-proXENOVAがD31ケースを採用したBTO PCをレビュー。「オシャレ」「SNS映え」と高評価され、B
    • URLをコピーしました!

    この記事を書いた人

    4人家族のとーちゃん。
    スマートに暮らして、趣味を楽しみ、しっかりこどもを育てて、健康に過ごしたいと思っている多趣味な30代です。

    目次