RecoveryFox AIを実際に試したところ、USBメモリのAIスキャンでは、削除したExcel・PowerPoint・PDFファイルを正常に復元できました。
さらに、無料版でできるのはスキャンとプレビューまでです。実際にファイルを復元して開けるかどうかは、有料版を使わないと確認できません。
私の結論としては、RecoveryFox AIはUSBメモリやSDカードのデータ復元を試す候補には入ります。ただし、プレビュー結果や公称復元率だけを見て購入するのは勧めにくいソフトです。
RecoveryFox AIを試した結果
今回確認した結果を先にまとめます。
| 対象 | スキャン方法 | 結果 |
|---|---|---|
| USBメモリ | AIスキャン | Excel・PowerPoint・PDFを正常に復元できた |
| USBメモリ | AIスキャン | 過去に削除した古いファイルも検出された |
| PC内蔵Eドライブ | クイックスキャン | 削除したファイルは検出された |
| PC内蔵Eドライブ | クイックスキャン | 復元したExcel・動画の約70%が開けなかった |
| PC内蔵Eドライブ | AIスキャン | 私の環境では利用できなかった |
| 無料版 | スキャン・プレビュー | 実際の復元はできない |
約70%という数字は、今回用意したテストファイルのうち、復元後に開けなかった割合です。RecoveryFox AI全体の復元率を示すものではありません。
内蔵ドライブとUSBメモリで検証
製品提供を受けた際、Windows PCの内蔵EドライブとUSBメモリを使って検証しました。
Excel、動画、PowerPoint、PDFなどのテスト用ファイルを削除し、次の流れで確認しています。
- RecoveryFox AIで対象ドライブをスキャン
- クイックスキャンとAIスキャンの結果を確認
- 無料版のプレビューでファイルを確認
- 提供された有料ライセンスで実際に復元
- 復元したファイルを開いて破損の有無を確認
同じソフトでも、保存先とスキャン方法によって結果が大きく変わりました。
USBメモリではAIスキャンで正常に復元できた
USBメモリのAIスキャンは、完了までに数十分かかりました。
時間はかかりましたが、テスト用に削除したExcel・PowerPoint・PDFファイルは、復元後も正常に開けました。テスト用ファイルだけでなく、過去に削除した古いデータまで検出されています。
ただし、これは特定のUSBメモリとファイルを使った結果です。別のUSBメモリやSDカード、上書きが進んだ状態でも同じように復元できるとは限りません。
内蔵ドライブでは復元したファイルの約70%が開けなかった
PC内蔵のEドライブでは、クイックスキャンが数秒で完了し、削除したファイル自体はすべて見つかりました。
無料版のプレビューでは正常に見えていたため、「プレビューできたから復元後も開ける」とは限らないことになります。
また、検証当時の私の環境では、内蔵Eドライブに対してAIスキャンを利用できませんでした。
2026年8月25日時点の公式マニュアルでは、内蔵ドライブでもクイックスキャン後にAIスキャンを実行する流れになっています。
公式手順と当時の挙動が違うため、バージョンや使用環境による可能性があります。すべての内蔵ドライブでAIスキャンが使えないとは断定できませんが、少なくとも私の検証では公式説明どおりには動きませんでした。
無料版でできるのはスキャンとプレビューまで
RecoveryFox AIの公式サイトには「無料ダウンロード」と表示されていますが、無料で実際のファイルを復元できるという意味ではありません。
未登録版で利用できるのは、次の機能です。
- 対象ドライブのスキャン
- 検出されたファイルの確認
- 対応ファイルのプレビュー
復元ボタンを使ってファイルを保存するには、有料ライセンスが必要です。
今回の検証では、プレビューで正常に見えたファイルが、復元後には開けないケースがありました。そのため、無料版だけで有料購入後の結果まで判断するのは難しいと感じます。
公式の返金ポリシーにも、すべてのファイル形式をプレビューできるわけではないと記載されています。
プレビューできないファイルでも復元できる場合がある一方、私の検証では反対に、プレビューできても復元後に開けないファイルがありました。プレビューは候補を探す機能として使い、復元成功の保証とは考えない方がよさそうです。
「怪しい」と感じたのは会社より性能の見せ方
RecoveryFox AIの公式サイトでは、AIスキャンについて「最大98%の復元率」と説明しています。
ただし、どのストレージやファイル形式で検証したのか、削除後にどの程度上書きされた状態なのか、何をもって復元成功としたのかまでは確認できませんでした。
復元率は検証条件によって大きく変わるはずです。98%という数字が虚偽だと断定はできませんが、条件が示されていない以上、「本当にその数字どおりなのか」と疑われても仕方ないと思います。
UIについても、画面構成は簡素ですが、きれいで使いやすいというより、少し安っぽく感じました。操作項目が少ないことと、分かりやすく作り込まれていることは別です。
一方で、会社や商品提供の依頼そのものが怪しかったわけではありません。
最初に届いた提供依頼を見たときは少し不安だったため、私から本社サポートへ問い合わせました。その結果、正式な依頼であることを確認でき、その後のメールにもきちんと対応してもらえました。
私が疑問を感じているのは、会社の存在や担当者の対応ではなく、AIや復元率、プレビュー精度の見せ方です。
RecoveryFox AIの現在の料金
2026年8月25日時点の料金は次のとおりです。
| プラン | 料金(税込) | 更新 | 返金保証 |
|---|---|---|---|
| 1週間 | 7,980円 | 自動更新なし | 日本語の返金ポリシーでは明確な記載を確認できず |
| 1か月 | 9,980円 | 自動更新なし | 7日間 |
| 1年 | 11,980円 | 自動更新なし | 30日間 |
| 永久 | 15,980円 | 買い切り | 30日間 |
いずれも1台のPCにつき1ライセンスです。最新価格はRecoveryFox AI公式サイトで確認してください。
返金保証は無条件ではありません。技術的な問題についてサポートのトラブルシューティングに協力し、解決策が提供されなかった場合などが対象です。
無料で実際に復元したい場合は他ソフトも候補
RecoveryFox AIは、無料版で実際の復元結果を確認できません。
無料でファイルを復元してから判断したい場合は、他の復元ソフトも候補になります。
- EaseUS Data Recovery Wizard Free
- 最初は500MBまで無料
- FacebookまたはXで共有すると、上限が2GBまで増加
- Recuva
- 公式サイトで無料のファイル復元機能を提供
- 無料版でもディープスキャンを利用可能
ただし、私はEaseUSやRecuvaをRecoveryFox AIと同じ条件では検証していませんので、どのソフトが最も復元性能に優れているかは判断できません。
復元ソフトは、同じ製品でもストレージの状態や上書き状況によって結果が変わります。個人利用なら、有料ソフトを何本も買い続けるより、信頼できそうな1本で試し、それでも復元できなければ諦めるという線引きも現実的だと思います。
RecoveryFox AIは、USBメモリやSDカードを対象にするなら、その1本の候補には入ります。ただし、無料版のプレビューだけを根拠に購入するのは避けたいところです。
復元ソフトより、復元が必要にならない運用が大切
大切なファイルは、PCやUSBメモリだけに保存せず、クラウドや別のドライブにも複製しておく方が安心できます。
データを消してしまった場合は、上書きを防ぐために対象のドライブを使い続けないことも重要です。RecoveryFox AIの公式サイトでも、次の対応が案内されています。
- データを失ったドライブの使用を止める
- 復元ソフトを別のドライブへインストールする
- 復元したファイルを元とは別のドライブへ保存する
- 異音など物理的な故障が疑われる場合は専門業者へ相談する
仕事のデータや家族写真など、諦められないファイルについては、復元ソフトを何本も試すより、早い段階で専門業者へ相談する選択肢もあります。
RecoveryFox AIが候補になる人・向かない人
RecoveryFox AIが候補になるのは、次のような人です。
- USBメモリやSDカードからデータを復元したい
- Windows PCを使用している
- AIスキャンに時間がかかっても待てる
- 無料スキャンで目的のファイルが検出されている
- 実際の復元には料金が必要だと理解している
反対に、次のような人には勧めにくいです。
- 無料で実際の復元まで試したい
- プレビュー結果を見てから確実に購入を決めたい
- 内蔵ドライブで必ずAIスキャンを使えると思っている
- きれいで作り込まれたUIを求めている
- 絶対に失えないデータを自力だけで復元しようとしている
USBメモリの検証では正常に復元できたため、RecoveryFox AIに復元能力がないわけではありません。
ただ、内蔵ドライブではうまくいかず、プレビューから復元後の状態を判断できないケースもありました。USBやSDカードの復元を試す候補には入りますが、購入前に結果を確定できるソフトではない、というのが実際に使った結論です。
